肝試しで彼女になった彼女を成仏させる話


「肝試しで彼女になった彼女を成仏させる話」 脚本:小野寺 経亭

四人芝居(男3・女1)

 

主な登場人物

  • 主人公(男)
  • 幽霊(女)
  • 友人1(男)
  • 友人2(男)

 

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台本PDF(聖 渚)dhzyoubutu

 

シナリオ

ファミレスにて

固まる友人たち
もくもくと定食を食べる男の隣には一目で見てわかる
幽霊が座っていた。

それは昨日の晩のこと

肝試しに山奥に来ていた2人は、一人いなくなったことに
気付く。
「あいついなくね?」
「やばくね?なんか足音しない?」

足音の先にはいなくなった友人がいた。

「お前どこ行ってたんだよ」
「幽霊にさらわれたかと・・・」

よく見ると隣にいるのは髪の毛の長い女の幽霊だった。

「お前、それ」

「ああ、この子、さっき付き合った彼女」

「幽霊だろ」
「うん、そうだよ」
「いや、無理だろ」
「何でだよお前だって10歳年の離れた彼女いんだろ」
「それとこれとは別だろ」

そこで夜明けにファミレスにやってきた。
彼女も連れて。

「どうすんのお前」
「何が」
「その・・・彼女」
「どうって?」
「成仏させねえの?」
「何でだよ付き合いたてだぞ。お前だってこないだ遠距離
無理っつって彼女と別れただろ」
「いやあの世とこの世じゃ遠距離どころじゃないからね」

「でもやっぱ彼女にとってはあの世のが住みやすいだろ」
「そうなの?」
「・・・(うなずく)」
「成仏したい?」
「・・・」
「・・・俺も離れたくない」
「いやいや会話できちゃってるの?怖いよこいつ」
「・・・」
「・・・そうか、そうだよな」
「なんて言ってんの彼女」
「あっちに家族もいるんだって。やっぱ返してあげるべきなのかな・・・」
そして彼女が事故ってしまったという山道に戻ってきた。

「ここなの?」
「・・・(うなずく)」
「家族によろしくね」
「やめろお前、連れてかれんぞ」
「なんだようるさいな、別れの挨拶中だぞ」
「・・・」
「別にあっちにいい人がいたらおれのこと忘れてくれてもいいから」
「もうなんのこのドラマ・・・」
「ちっともキュンとしねぇよ」
「・・・(頭の三角巾を渡す)」
「出た、形見」
「生きてた頃の彼女知らないじゃん。形見って言えんの?」
「大事にするよ」
「ある意味な。捨てたら祟られそう」
「・・・(消える)」
シーン

「・・え、お前泣いてんの?」

慰ながら帰る友人たち。
ひと夏の淡い恋が幕を閉じた。

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